公開・更新日:2026年07月28日
日本の「代購」と法人調達は何が違う?
代購は個人が日本の商品を入手するには便利ですが、台湾企業の販売・店舗・プロジェクト用の仕入れでは、契約主体、請求書、輸出入責任、商品規制、保証、再発注まで確認できる法人調達が必要です。違いは「誰が買うか」だけではなく、取引を証明し、問題発生時に誰が責任を負うかにあります。
執筆
KEI TAKAHASHI 株式会社SERENSEED 代表取締役。日本の上場半導体専門商社で台湾製Wi-Fiチップの日本大手メーカーへの導入を推進し、台湾ではTIL spaceを創業。
この記事の結論
- 自社利用・再販売・工事納入では、個人向け代購ではなく法人調達として設計する
- 購入者・輸出者・台湾側輸入者と、請求・通関書類の名義を一致させる
- 商品価格だけでなく、規制、保証、返品、継続供給を発注前に確認する
結論:事業で使う商品は「買えるか」より「取引を説明できるか」
個人使用の少量購入なら、代購サービスが購入と配送をまとめる方法もあります。一方、台湾企業が販売、店舗、建設、展示、顧客納入に使う場合は、契約相手、所有権、輸出者、台湾側輸入者、税務証憑を確認できる取引が必要です。
請求書や通関書類と実際の取引が一致しない方法は、会計、輸入審査、保証、返品の問題につながります。法人調達では、購入から台湾納品までの役割を見積書と書類で明確にします。
代購・転送・法人調達の役割を区別する
代購は注文と支払いの代行、転送は日本国内で受け取った荷物の国際配送、法人調達は供給会社との条件交渉、契約、請求、検品、輸出書類、物流までを対象にします。名称ではなく、委託範囲と責任を確認します。
販売会社が海外取引不可でも、日本国内の法人販売と国内納品は可能な場合があります。その場合は、販売方針に反しない正規の日本側購入者と輸出体制を組めるかを確認します。
用途を伝え、販売会社の許可範囲を確認する
自社使用、顧客納入、台湾での再販売、代理店候補、展示サンプルでは必要条件が異なります。用途、数量、販売地域、継続予定を伝え、業務販売、海外販売、転売、ブランド表示の方針を確認します。
小売店で購入できることと、台湾で継続販売できることは同じではありません。メーカーが海外販売や再販売を禁止している場合は、その方針を優先します。
請求書・支払い・税区分を発注前にそろえる
誰が販売者と購入者になるか、通貨、支払期限、送金手数料、消費税の扱い、返金方法を見積段階で確認します。法人名、住所、登録番号、品名、数量、単価が会計証憑と一致する状態をつくります。
SERENSEEDは銀行送金、外貨交換、資金移動の代行は行いません。日本側の正規な購入・調達取引、国内受取、輸出・物流調整として対応可否を判断します。
輸出者・輸入者と商品規制を決める
日本側の輸出申告を行う者と、台湾側で輸入申告・税金・検査を担当する者を決めます。Invoice、Packing List、運送書類の品名、型番、材質、原産国、数量、価格をそろえます。
食品、化粧品、電気製品、医療関連、木材、中古品などは追加規制の可能性があります。HS/CCC Codeと用途を基に、購入前に台湾の主管機関または通関業者へ確認します。
保証・返品・破損時の責任を確認する
日本国内保証のみか、台湾で修理できるか、初期不良の連絡期限、返品送料、交換部品、輸送中破損の保険範囲を確認します。大型商品は国際輸送に耐える梱包仕様も必要です。
代購・販売会社・物流会社の責任範囲が分かれる場合、どの時点の写真と検品記録を残すかを決めます。
継続仕入れは価格以外の条件で判断する
卸価格、最低発注量、納期、在庫、販売地域、価格表示、販促素材、保証、不良率、再注文方法を比較します。初回だけ購入できても、安定供給できなければ事業用の仕入先にはなりません。
最初は小量発注で、請求、集荷、検品、輸出、台湾通関、販売後対応までを検証し、問題を修正してから数量を増やします。
法人調達を相談する前にそろえる情報
- 台湾法人名・統一編號
- 商品URL・型番・数量
- 自社利用・顧客納入・再販売などの用途
- 台湾の納品先と希望納期
- 日本販売会社からの回答
- 必要な請求書名義
- 保証・設置の希望
- 継続発注の予定
費用を左右する主な項目
- 商品代金と日本国内送料
- 輸出用梱包・通関書類
- 国際輸送と保険
- 台湾側の税金・通関・最終配送
よくあるご質問
代購で購入した商品を台湾で販売できますか?
購入できることだけでは判断できません。ブランドの再販売方針、台湾の輸入・表示規制、請求・通関書類、保証と製造物責任を確認してください。
日本企業が海外送金を受け取れない場合も法人調達できますか?
日本国内の法人販売・納品が可能か、正規の購入者と輸出者を設定できるかを確認します。メーカー方針や商品規制により対応できない場合もあります。
SERENSEEDは商品代金の送金だけを代行しますか?
いいえ。銀行送金や資金移動のみの代行は行いません。取引条件、国内購入、受取、輸出書類、物流を含む正規の調達業務として確認します。
個人購入と法人調達を分ける基準は何ですか?
会社経費、再販売、顧客納入、工事・店舗利用、継続発注、法人名義請求が必要な場合は、法人調達として契約・証憑・輸出入責任を整理するのが安全です。
確認先・参考情報
制度や輸出入条件は変更されるため、実際の手続きでは各機関・専門事業者の最新情報をご確認ください。