公開・更新日:2026年08月14日
台湾企業の日本展示会出展費用
日本展示会の総予算は、主催者へ払う出展料だけでは決まりません。ブース施工、電気、展示品輸送、通関、渡航、日文資料、通訳、現場運営、撤去、展後営業までを同じ表で見積もる必要があります。金額は展示会・小間・仕様で大きく変わるため、固定相場ではなく費用構造と見積条件を示します。
執筆
KEI TAKAHASHI 株式会社SERENSEED 代表取締役。日本の上場半導体専門商社で台湾製Wi-Fiチップの日本大手メーカーへの導入を推進し、台湾ではTIL spaceを創業。
この記事の結論
- 出展料に加え、施工・設備・物流・人員・展後営業まで10区分で見積もる
- 主催者マニュアルの含有項目、指定業者、申請期限、追加料金を確認する
- 装飾費を使う前に、目標商談・日本語資料・物流安全・フォロー予算を確保する
結論:出展料だけで予算を決めない
予算は、出展料、申請、ブース、電気・通信、展示品物流・通関、渡航・宿泊、人員・通訳、印刷・販促、現場追加、撤去・回運、展後営業に分けます。各項目に見積先、通貨、税、支払日を付けます。
東京ビッグサイトが公表するホール利用料金は主催者向けで、個別展示会の出展者料金とは異なります。出展者は各主催者の出展要項・マニュアル・見積書を基準にしてください。
1.出展料と基本小間に含まれるもの
小間料金に壁、社名板、カーペット、電気、清掃、出展者証が含まれるかを確認します。同じ小間面積でも、スペース渡しと基礎装飾付きでは追加費用が異なります。
角小間、共同出展、追加ID、セミナー、Web掲載、リード取得機器などのオプションと、申込後の取消条件も確認します。
2.ブース設計・施工・什器
設計、床、壁、サイン、照明、什器、モニター、収納、施工管理、搬入、撤去、廃棄を分けて見積もります。海外製什器を持ち込む場合は輸送、保管、素材・消防確認が加わります。
商品と商談目的に不要な造作を減らし、再利用できるグラフィックと什器を設計すると、複数回出展の総額を抑えられます。
3.電気・通信・会場追加費
電気幹線工事、使用電力、コンセント、照明、Wi-Fi・有線回線、給排水、圧縮空気、清掃などを確認します。東京ビッグサイトも電気、空調、通信等を施設料金とは別料金と案内しています。
申請期限後や会期中の追加は、対応できないか追加費用が発生する場合があります。使用機器の電圧・消費電力と必要時間を早めに施工会社へ渡します。
4.展示品の輸送・通関・保険
台湾集荷、輸出梱包、輸出通関、国際運賃、日本輸入、倉庫、時間指定搬入、会場内作業、空箱保管、撤去、返送・廃棄、保険を分けます。
展示後に台湾へ戻す物はATAカルネ等の一時輸入が使えるか確認します。販売、消耗、配布する商品は扱いが異なるため、用途と数量を物流・通関事業者へ伝えます。
5.渡航・宿泊・通訳・現場人員
航空券、宿泊、交通、食費、通信、海外旅行保険、通訳、運営スタッフを、設営日・会期・撤去日を含めて計算します。会期中だけでなく、搬入確認と撤去立会いの人員が必要です。
通訳は時間単価だけでなく、商品資料の事前共有、専門分野、拘束時間、休憩、交通、延長条件を確認します。
6.日文資料・販促・商談準備
日文会社資料、商品シート、価格表、名刺、サンプル、QR、動画、スタッフ研修、事前アポイントを予算化します。来場者数が多くても、条件を説明できなければ商談になりません。
印刷数量は配布目標と在庫に合わせ、更新しやすい情報はWebに置きます。規制対象の広告表現は専門家確認が必要です。
7.展後営業と予備費を最初から確保する
見込み客整理、日文フォロー、サンプル発送、見積、オンライン商談、訪問を出展費用に含めます。会期後の営業を担当する人と期限を出展前に決めます。
仕様変更、為替、追加輸送、破損、延長、廃棄に備え、見積済み総額とは別に予備費を持ちます。削減する場合も、物流安全と商談フォローを先に削らないことが重要です。
実務ケース
実務モデル:1小間出展の総予算表
台湾企業が東京ビッグサイト等の展示会へ1小間で出展する際に、出展料以外も同じ表で管理する想定例です。
費用構成例
- 主催者への出展料・申請費
- ブース設計・施工・電気・通信
- 展示品の輸送・通関・保険
- 渡航・宿泊・通訳・現場運営
- 日本語資料と会期後30日の営業フォロー
必要書類
- 出展者マニュアルと申請締切
- 小間図面・高さ・電気条件
- 展示品リスト・型番・仕様
- Invoice・Packing List等の輸送書類
- 日本語営業資料
- 商談記録・リード管理表
失敗を防ぐ確認
- 出展料だけで総予算を判断する
- 物流・通関を申請期限後に手配する
- 会期後の担当者・資料・次回商談を決めていない
出展料や施工費は展示会、場所、小間数、仕様、時期で変わります。主催者の最新要項と個別見積を基準にしてください。
予算表を作るために必要な情報
- 展示会名・会期・会場
- 小間数・位置・基本装飾の範囲
- 展示商品・サイズ・電力
- 台湾から送る物と日本で用意する物
- 設営・会期・撤去の人数
- 日文資料・通訳の要否
- 目標商談数と展後対応
- 総予算・予備費・支払通貨
費用を左右する主な項目
- 出展料と主催者申請
- ブース設計・施工・電気
- 展示品の輸送・通関
- 通訳・現場運営・会期後フォロー
よくあるご質問
東京ビッグサイトの1小間はいくらですか?
会場が同じでも出展料は展示会主催者、小間面積、装飾範囲で異なります。各展示会の出展要項と見積書を確認してください。
一番見落としやすい費用は何ですか?
電気・通信の追加、時間指定物流、空箱保管、撤去・廃棄、通訳延長、展後のサンプル発送と営業工数です。
台湾でブースを製作して日本へ送ると安くなりますか?
製作費だけでなく、梱包、国際輸送、通関、保管、会場規定確認、施工時間、返送を含めて日本製作と比較する必要があります。
SERENSEEDは予算作成だけでも支援できますか?
はい。出展資料、商品、希望仕様を確認し、費用項目、見積先、締切、不足条件を整理します。金額は正式見積で確定します。
確認先・参考情報
制度や会場条件は変更されるため、実際の手続きでは各機関・主催者の最新情報をご確認ください。