公開・更新日:2026年09月02日

日本企業が台湾市場調査を行う方法

台湾市場調査は、人口やGDPを確認するだけでは進出判断につながりません。商品仕様をCCCコードまで落とし、日本からの輸入実績、競合国、現地価格、規制、流通コスト、顧客の支払意思を一つの仮説として検証します。

執筆

KEI TAKAHASHI株式会社SERENSEED 代表取締役。日本の上場半導体専門商社で台湾製Wi-Fiチップの日本大手メーカーへの導入を推進し、台湾ではTIL spaceを創業。
SERENSEED事業イメージ
SERENSEED事業イメージ

この記事の結論

  • 商品仕様とCCCコードを決めてから市場規模を調べる
  • 公開統計、現地価格、取引先・顧客ヒアリングを組み合わせる
  • 代理店契約や大規模投資の前に小さな商談・販売で需要を検証する

台湾市場調査で確認する4種類の情報

情報確認内容主な確認先判断できること
公的統計輸入額・数量・供給国・推移国際貿易署・関務署市場の実績と競争構造
販売現場価格・販促・レビュー・配送店舗・EC・展示会顧客が比較する条件
規制・原価CCC・認証・表示・税費主管機関・通関業者販売可否と着地原価
一次検証ヒアリング・見積・予約・商談顧客・流通企業実際の支払意思

調査後に決める経営判断を一つにする

『台湾で売れるか』ではなく、対象顧客、商品、価格帯、販売方法、検証期限を一文にします。調査後に進出、修正、保留のどれを選ぶか、その基準も先に決めます。

商品仕様を固定してCCCコード候補を確認する

型番、用途、材質、成分、サイズ、電源、無線機能、原産国を商品マスタへまとめます。台湾の貨品分類管理システムでCCCコードと輸入規定を確認し、不明な場合は通関業者や税則事前審査へつなぎます。

台湾全体と日本からの輸入実績を分けて見る

台湾の総輸入、日本からの輸入、主要供給国、金額、数量、過去3〜5年の推移を同じCCCコードで比較します。日本の比率が低い理由を、価格、規格、認知、物流、既存商流に分けて仮説化します。

現地価格と販売チャネルを観察する

百貨店、専門店、量販店、ECモール、SNS販売を分け、商品価格だけでなく送料、設置、保証、返品、販促、レビューを記録します。掲載価格は販売数量を示さないため、在庫推移や店舗ヒアリングも組み合わせます。

規制と着地原価を同時に確認する

関税、営業税、通関、検査・認証、繁体字表示、国際輸送、台湾内物流、代理店・小売の粗利を加えて販売価格を逆算します。規制確認を後回しにすると、市場性があっても採算が成立しない場合があります。

顧客と流通企業の両方へ聞く

消費者には購入場面、代替品、不満、許容価格を、輸入業者・代理店・小売には売場、回転、最低発注量、規制、保証を聞きます。好意的な感想より、見積依頼、サンプル評価、予約などの行動を重視します。

小規模な市場検証を設計する

展示会、商談会、期間限定販売、予約販売、候補企業への個別提案から、商品に合う方法を選びます。問い合わせ、面談、見積、サンプル、注文の各段階を記録し、売れない理由も残します。

調査結果を実行計画へ変える

市場規模の数字だけで終わらせず、優先顧客、価格、販売先候補、必要規制、費用、90日以内の検証、継続・中止条件を一枚にまとめます。SERENSEEDは繁体字での現地確認と候補企業への接触まで支援します。

台湾市場調査を始める前の情報

  • 商品名・型番・写真
  • 用途・材質・成分
  • 日本での価格と販売実績
  • 想定する台湾の顧客
  • 希望する台湾販売価格
  • 競合と代替商品
  • 販売チャネルの仮説
  • 規制・認証の確認状況
  • 検証予算と期限
  • 進出・修正・中止の判断基準

費用を左右する主な項目

  • 台湾市場・顧客調査
  • 繁體字資料とローカライズ
  • 候補企業への連絡・商談
  • 台湾の専門家や現地パートナーとの連携

よくあるご質問

台湾市場調査はどの統計から始めますか?

JETRO台湾で概況を確認した後、商品仕様とCCCコードを定め、国際貿易署の輸入統計で台湾全体、日本、競合国の金額・数量・推移を比較します。

HSコードと台湾のCCCコードは同じですか?

国際的なHSを基礎にしていますが、台湾ではCCCコードと輸入規定コードを確認します。商品仕様により分類が変わるため、必要に応じて専門家へ確認してください。

現地へ行かずに調査できますか?

公開統計、EC、規制、候補企業の調査は日本から可能です。ただし顧客の反応や商談条件は、現地ヒアリングや小規模検証で確認する必要があります。

代理店探しを先に始めてもよいですか?

候補収集は可能ですが、顧客、価格、規制、採算の仮説がないと候補の適否を評価できません。最初に最低限の市場調査を行うのが実務的です。

確認先・参考情報

制度や輸出入条件は変更されるため、実際の手続きでは各機関・専門事業者の最新情報をご確認ください。